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この庵は、運搬が容易な長さ3m未満の部材で構成され、TOTOギャラリー・間の展覧会後に解体・移築された。4つの礎石と4本の柱で支えられ、伝統構法の木組でつくられている。角ノミで柱に貫穴を堀り、部材の仕口を手鋸で加工した。外壁は天然乾燥材を再製材する際に排出された端材(杉、檜、赤松、唐松)によるシングル葺きである。屋根は板葺き、床は古畳、障子には防水のためのこんにゃく糊が塗られている。現地で断熱材ウッドファイバー、棚、窓上の庇、天井の柿渋塗りのスノコ仕上げの格子を追加した。建材のほぼ全てが生分解性材料である。樹木に隠れるようにひっそりと佇んでいる。

設計・施工:能作文徳建築設計事務所 + mnm + 東京科学大学・東京都立大学 能作文徳研究室
大工:藤本工務店
設計期間 :2023年9月~2023年12月
工事期間 :2024年3月~10月(移築)